NPO法人野生動物救護獣医師協会神奈川支部
神奈川県野生動物リハビリテーター
(2級)認定講座


 近年、人間の生活空間や経済活動の広がりに伴い、人為的な原因により野生動物が傷つく
ことも少なくありません。
 これまで、こうした傷ついた野生動物に対して、人道的な観点から救護が行われてきました。
 しかしながら、これからの野生動物救護活動は、その人道的な行動だけでなく、こうした
野生動物の生息地を保全再生するなど、生物の多様性の保全に貢献する新しい観点からの
救護活動が求められています。
 そこで、特定非営利活動法人 野生動物救護獣医師協会 神奈川支部(以下、WRV神奈川支部)
は、傷ついた野生動物を野生復帰させる活動を通して、自然のしくみを理解し、野生動物の声を
代弁する役割の担い手を野生動物リハビリテーターと呼び、多くの県民の皆さんにこの役割を
担っていただくために、野生動物リハビリテーター制度を創設し、今年度から養成、認定事業を
実施することにしました。今回は、まず基礎的な共通知識を持っていただくために、2級野生動物
リハビリテーターを募集します。
 今後、より高度な技術などの習得を目指す1級野生動物リハビリテーターの養成に向け準備を
進めていきます。
 なお、この事業はWRV神奈川支部が かながわボランタリー活動推進基金21協働事業負担金
を得て実施するものです。

T 2級野生動物リハビリテーターの活動内容

 2級野生動物リハビリテーター(以下、2級リハビリテーター)は、救護活動の基礎的な役割を担う
ものとして、次の活動を行います。

 (ア)傷つくなどした野生動物について、その救護の必要性を現場で判断し、救護が必要な場合は、
    収容し、応急的な一時看護後、自然環境保全センター等の救護施設への搬送を行います。

 (イ)救護が必要な動物のうち、スズメ、ツバメ、ヒヨドリ、ムクドリ、キジバトに限り、状況に
    応じて自宅等で看護、野生復帰訓練、野生復帰までの一連の救護活動を行います。

 (ウ)自然環境保全センター等の救護施設で、救護されている動物の世話、野生復帰訓練などを
    行います。

 (エ)野生動物の生息を脅かす要因である救護原因を調べ、その対策につながる活動を考え実施
    するなど、野生動物の生息地の保全に資する活動を行います。

 (オ)2級リハビリテーター同士の情報交換やレベルアップを図る活動を行います。

U 2級リハビリテーターになるには

  認定までの流れ

  1.講習会の受講【2日間:実習及び簡単な試験を含む】(於:自然環境保全センター)
     ↓
  2.実践活動【実習3日間】(於:自然環境保全センター)
     ↓
  3.認定申請【小論文提出】
     ↓
  4.認定

 1 講習会の受講

 (1)受講対象者

   野生動物の保護に関心があり、18歳以上(※)、の神奈川県内在住で、
   かつ講習会に全日程受講可能な方。
    ※平成18年4月1日までに満18歳以上に達する方を含みます。  

 (2)募集人員

   30人

 (3)講習会日程

   平成16年6月25・26日(土・日)2日間 9:00〜16:30(実習及び簡単な試験を含む)
   会場:神奈川県自然環境保全センター レクチャールーム
       厚木市七沢657 TEL:046-248-6682

 (4)講習会内容

1日目(6月25日) 野生動物救護の理念と目的
野生動物リハビリテーターの使命と役割
神奈川県における野性動物救護の現状
3班に分かれての実習
(保定・強制給餌・傷病舎見学等)

2日目(6月26日) 保護記録票の意義と記載方法および関連法規
野鳥種の特徴と見分け方(ヒナを含む)
一般応急処置と搬送方法
野鳥の食性と給餌法
飼育管理とリハビリ(衛生管理を含む)
野生復帰のための準備とリリース 
筆記試験

[カリキュラムは都合により変更する場合があります]

 (5)申込み方法

   まずは電話もしくはe-mailで空席の有無をご確認ください。
   その後、受講申込書類一式を郵送いたします。

   【連絡先】〒211-0042川崎市中原区下新城2-1-28野生動物ボランティアセンター内
    特定非営利活動法人野生動物救護獣医師協会神奈川支部(WRV神奈川支部)
    TEL:044-777-8243 FAX:044-777-8368 e-mail:kanagawa@wrvj.org

 (6)受講料

   3,000円。他にテキスト代2,000円が必要です。
   講習会初日受付時にお支払いください。

 2 実践活動(実習)

   自然環境保全センターで3日間活動します。ただし、自然環境保全センターの傷病鳥獣
   保護ボランティアとして同等の活動実績があると同センターが認めた方は免除されます。

 3 認定申請

   講習会及び実践活動(実習)を修了し、認定を希望する方は2級リハビリテーター認定
   申請書と小論文を郵送にてWRV神奈川支部に提出し、認定料(2,000円)は郵便振込み
   にて別記の口座にお振込みください。

 2.実践活動

   自然環境保全センターの傷病鳥獣保護ボランティアに登録し、一般ボランティア
   として3日間活動を行う必要があります。ただし、平成16年度以前に登録した者で
   自然環境保全センターが同等の活動実績があると認めた者は免除されます。

 3 認定申請

   講習会及び実践活動(実習)を修了し、認定を希望する方は2級リハビリテーター認定
   申請書と小論文を郵送にてWRV神奈川支部に提出し、認定料(2,000円)は郵便振込み
   にて別記の口座にお振込みください。(※)
   (※)小論文のテーマは『2級リハビリテーターの講習会及び実践活動(実習)を修了しての感想
       及び認定後の目標について』。
       認定にあたり、要件を満たしていないと判断した場合には、お断りする場合があります。
       その際お支払いいただいた認定料(2,000円)はお返ししますが、振込み手数料は返金しません。
       認定された方には、認定証を発行いたします。
       認定料振込先(郵便局振込み先)口座番号『00280-2-40404』加入者名『WRV神奈川支部』

  <認定の要件>
   認定にあたっては次の要件をすべて満たしていることが必要です。
   (ア)神奈川県内在住であり、18歳以上であること。ただし、未成年者の活動にあたっては
      保護者の同意書が必要となります。
   (イ)講習会及び実践活動(実習)を修了したこと。
   (ウ)野生動物の保護に関心が高く、責任を持って誠実に救護活動が行えること。
   (エ)「鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律」等の関連法令を遵守できること。
   (オ)自宅等で看護、野生復帰訓練する場合には、近隣住民に対し悪臭、騒音等の被害を
      発生させる恐れが無いよう、飼養すること。
   (カ)ボランティア保険に加入すること。

V 活動経費

  2級リハビリテーターとしての活動に伴う経費(自宅等で看護、野生復帰訓練する場合の餌代や、
  救護施設までの交通費、ボランティア保険料等)は、自己負担となります。

W 更新

  2級リハビリテーターは2年に1度の更新手続きが必要です。なお、更新料は2,000円です。
  また、一定の条件を満たした方へは、リハビリテーター1級認定の受講資格が与えられます。

ページ作成日:2005年6月08日


(注) かながわボランタリー活動推進基金21協働事業負担金 とは‥
神奈川県がボランタリー活動の自主性、主体性を尊重しながら、団体等と協力し合い協働して
事業を進めていくことなど団体等の活動支援を目的として、平成13年4月に設置した基金による助成金。
WRV神奈川支部は「野生動物救護活動に関する支援事業」について平成16年度より助成を受けて活動しています。

【お問い合わせ・お申込みは‥】
〒211-0042川崎市中原区下新城2-1-28野生動物ボランティアセンター内
特定非営利活動法人野生動物救護獣医師協会神奈川支部(WRV神奈川支部)
TEL:044-777-8243 FAX:044-777-8368 e-mail:kanagawa@wrvj.org
郵便局振込先口座番号:00280-2-40404 加入者名:WRV神奈川支部

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